株式会社LARGO代表。東京都を中心に全国各地の美容室・サロン・飲食店・病院・オフィス・クリニックなど店舗の空間デザインを行うデザインスタジオ。ジャンルを問わず様々な分野の空間をプロデュースしています。
この記事を読んでいるあなたは、
クリニックを開業予定で内装業者を探している
長年運営してきたクリニックの改装を検討している
新しく分院を増やすので内装デザインについて検討したい
上記のように考えているかもしれません。
現代のクリニック経営において、医療の質だけでなく、患者様やスタッフが過ごす「空間の質」も非常に重要です。
その中核を担うのが「内装デザイン」。
クリニックの診療内容、規模、患者層（年齢層）に合わせて、内装の配色や素材、照明や家具などを適切に選ぶことでクリニックへの信頼感にもつながります。
この記事では、クリニックの内装デザインの意義とポイントについてご紹介します。
店舗設計・内装デザインの株式会社LARGO（ラルゴ）
クリニックの内装デザインが持つ意義
クリニックの内装デザインは、ただ単に「見た目」を良くするためだけのものではありません。
その背後には、患者様やスタッフの心地よさを追求する深い意義が隠されています。
患者様に与える安心感
内装デザインは、患者様がクリニックに対して安心感を持てるかどうかに大きく影響します。
クリニックは、多くの患者様が不安や緊張を感じる場所です。
そのため、清潔感のある内装、明るい照明、落ち着いた色調などによって、患者様がリラックスできる環境を作り出します。
また、待合室や診察室の配置によって、患者様同士のプライバシーが守られるような工夫も必要です。
待ち時間の快適性の確保
クリニックの待合室は、多くの患者様が滞在する場所です。
待ち時間が長くなることが多いため、快適な空間づくりが求められます。
座席の配置や座り心地、余裕のあるスペースなど、患者様がくつろげる環境を作り出すことが大切です。
また、雑誌やテレビなどの娯楽設備も患者様の待ち時間を有意義に過ごせるようにするために考慮すべきポイントになります。
スタッフの働きやすさと満足度の向上
クリニックの内装は、スタッフの働きやすさと満足度にも影響を与えます。
明るい照明や快適な温度管理、適切な動線設計などは、スタッフの効率性を高めるだけでなく、職場環境の改善にもつながります。
また、スタッフ用の休憩スペースやトイレなど、スタッフのプライベートな時間やニーズも考慮した設計が求められます。
良好な環境はスタッフのモチベーションや満足度の向上にも繋がるため、離職者が減ったり、新規採用時のアピールポイントとしても有効です。
クリニックの内装デザインで取り入れるべきポイント
クリニックの内装デザインは、患者様の快適さを最優先に考えることが必須です。
そのためのデザインポイントをいくつかご紹介します。
リラックスできる空間作り
病院やクリニックは、自然と緊張を感じる場所となりがちです。
そこで大切なのが、リラックスできる空間の提供です。
快適な座席やゆったりとしたスペースを確保し、待ち時間を過ごす患者様がリラックスできるような環境を作ります。
また、緑の観葉植物や自然光を取り入れたり、心地よいBGM、安らぐ色合いなど、癒しの要素を取り入れるとさらに効果的です。
清潔感と開放感のある空間デザイン
クリニックの内装には、清潔感と開放感を感じさせるデザインを取り入れましょう。
明るい照明や色調で清潔感を演出したり、壁面や床の材質も清潔で掃除しやすいものを選ぶことがポイントです。
さらに、大きな窓があると開放感のある空間デザインになります。
バリアフリーと曲線を取り入れたインテリア
LARGO（ラルゴ）手掛けたクリニック「Kyodo Ayumi Dental Clinic」（東京・約28坪）の内装デザイン事例はコチラ
クリニックの内装デザインには、バリアフリーの設計と曲線を取り入れることも重要です。
バリアフリーの設計は、高齢者や身体障害者の患者様にも快適に利用してもらうための配慮です。
段差のない床や手すりの設置など、アクセスしやすい環境を作りましょう。
また、曲線を取り入れたインテリアは、優しい雰囲気を演出する効果があります。
緩やかな曲線を取り入れた壁や家具は、優雅で柔らかな雰囲気を生み出し、患者様の心を和ませる効果が期待できます。
動線とプライバシー保護の両立
LARGO（ラルゴ）手掛けたクリニック「Kyodo Ayumi Dental Clinic」（東京・約28坪）の内装デザイン事例はコチラ
クリニックの内装デザインにおいて、動線確保とプライバシー保護の両立は欠かせません。
患者様や医療スタッフがスムーズに移動できるような動線を確保する一方で、各診察室や待合室などのプライバシーを保護することも重要です。
適切なレイアウトや仕切りを設けることで、動線とプライバシー保護のバランスを取りましょう。
ワクワクするようなクリニックの内装デザイン
デンタルクリニックや美容クリニックは、トレンドに敏感な患者様が多く来院されます。
そのため、あえて「クリニックっぽくない内装デザイン」でワクワク感を演出する場合もあります。
ここで２つの事例をご紹介しましょう。
世界観にこだわったデンタルクリニックの事例
１つ目の事例は、施主が旅したヨーロッパ各地の風景をデザインエッセンスに設計したデンタルクリニック。
重厚感のある扉やカラフルなタイルなど、オリジナリティが最大限に発揮されています。
LARGO（ラルゴ）手掛けたクリニック「Liliana Dental Clinic GINZA」（東京・約23坪）の内装デザイン事例はコチラ
韓国っぽさを取り入れた美容クリニック
２つ目の事例は、各所に韓国らしさを取り入れた美容クリニックです。
ブルーとホワイトでまとめた可愛らしい空間に、格子や一枚板などポイントで木を使うことで、幼くなりすぎずバランスのとれたデザインに仕上がっています。
LARGO（ラルゴ）手掛けたクリニック「Kankoku Minyon Clinic」（東京・約46坪）の内装デザイン事例はコチラ
LARGOはクリニックのデザイン実績をウェブサイトに掲載中です。ぜひご覧ください。
クリニックの内装デザインの流れとステップ
クリニックの内装デザインは、患者様にとって快適な空間を提供するだけでなく、診療のスムーズな進行やスタッフの効率的な働き方をサポートします。
ここからは、クリニックの内装デザインの流れやステップについて詳しく解説します。
計画からデザイン段階
クリニックの内装デザインを始める前に、まずはクリニックのコンセプトや設備のイメージをまとめましょう。
コンセプトが良く分からないという方は、下記の記事もご覧ください。
どのような雰囲気のクリニックにしたいのか、診療科目に合わせた設備はどのように配置するのかなど、事前にイメージを整理しましょう。
次に、内装デザイン会社を探します。
コミュニケーションが円滑に取れるかどうかや、内装費用が適切かどうかなど考慮して会社を選びましょう。
さらに、予算やスケジュール、必要な設備や機能などの詳細な要件をリストアップします。
これらの情報を元に、専門のデザイナーや設計士と共同で具体的なデザインの検討を始めます。
工事、完成検査、引き渡し
LARGO（ラルゴ）手掛けたクリニック「LECINQ」（東京・約65坪）の内装デザイン事例はコチラ
内装デザインが決まったら、実際の工事や施工が行われます。
選定した内装デザイン会社が工事を進め、完成までのスケジュールや工事内容を確認しながら各工程が進められます。
工事が完了したら、完成検査を行います。
設計通りに工事が行われているか、必要な設備や機材が正しく設置されているかなどを確認しましょう。
完成検査が合格したら、クリニックの引き渡しとなります。
クリニックのオーナー側と内装デザイン会社との間で、工事の完了や引き渡しの手続きについて協議し、引き渡しを行います。
アフターフォローの重要性
クリニックの内装デザインが完了しても、それで終わりではありません。
内装のメンテナンスやトラブル対応など、アフターフォローが必要な場面が出てきます。
内装デザイン会社との契約や保証内容を確認し、必要な場合にはアフターフォローの対応をお願いしましょう。
長期的なクリニックの運営において、トラブルの発生や変更・修繕の必要性が生じる場合もありますので、完了後のケアもしっかり対応してくれる会社が安心です。
クリニックの内装デザイン業者の選び方と注意点
クリニックの内装工事を行う際には、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
では、どのようなポイントに注意すれば、優れた内装業者を見つけることができるのでしょうか。
以下に、内装業者を選ぶ際の注意点とポイントをご紹介します。
コミュニケーションの取りやすさ
内装業者とのコミュニケーションはスムーズに行えることが重要になります。
クリニックのイメージや希望を伝えるためには、しっかりとしたコミュニケーションが不可欠です。
そのため、内装業者のスタッフとの対話が円滑に行えるかどうかを確認しましょう。
業者の傾聴力やコミュニケーションスキル、意思の疎通ができているかを見極めることが大切です。
内装費用と施工実績の確認
内装工事費用は決して安いものではありません。
そのため、内装業者の見積もりはしっかりと確認しましょう。
複数の業者の見積もりを比較し、十分な説明を受けながら適切な金額がどうか判断します。
安さだけを追求するのではなく、適切なコストパフォーマンスを持つ業者を選ぶことが大切です。
また、実績もきちんと確認しましょう。
内装業者が過去にどのような内装工事を手がけてきたのかをチェックして、信頼性を判断しましょう。
施工実績が豊富な業者は、経験とノウハウがあり、クリニックの要望に的確に応えてくれるでしょう。
クリニック内装の費用と予算のポイント
クリニック内装の費用はさまざまな要素によって左右されるため、予算の管理が難しいと感じる方も多いでしょう。
ここからは、クリニック内装費用のポイントと予算の抑え方についてご紹介します。
内装の坪単価とその内訳
クリニック内装費用のポイントとして、まずは坪単価が挙げられます。
坪単価とは、内装工事1坪あたりの費用のことを指します。
坪単価は、内装の品質やデザイン性、使用する材料などによって大きく変動します。
一般的なクリニック内装工事の坪単価は、30万円から50万円とされています。
しかし、診療科目や導入する医療機器などによっても費用は異なるため、具体的な費用は専門家に相談しましょう。
クリニック内装費用の内訳を把握することも大切です。
内装費用は大まかに以下の3つに分かれます。
1. デザイン・設計費用
内装デザインや設計に関する費用です。
専門のデザイナーや設計士に依頼する場合、費用が高額になることもあります。
2. 内装・設備施工費用
内装工事や設備の導入にかかる費用です。
壁や床のリフォーム、受付カウンターや診察室の造作などが含まれます。
3. 備品・家具購入費用
クリニックに必要な備品や家具の購入費用です。
ロッカーやキャビネット、椅子、医療機器などを考慮しましょう。
費用を抑えるためのアドバイス
予算内でクリニックの内装工事を行うためには、以下のアドバイスを参考にしてみてください。
居抜き物件を活用する
内装費用を抑える方法の一つとして、居抜き物件を利用することもあります。
居抜き物件は、前のテナントが使用していた内装や設備を一部流用できるため、費用を削減できます。
打ち合わせから工事完了まで時間に余裕を持つ
内装工事は時間がかかる場合もあります。
スケジュールに余裕がなく、工事を急ぎで進めてもらうことになると、追加料金が発生することもあります。
予算やスケジュールを考慮し、打ち合わせから工事完了まで時間に余裕を持つようにしましょう。
予算に合わせた提案をしてくれる業者を選ぶ
クリニックの内装工事は、予算に合わせたプランニングが重要です。
費用だけでなく、デザインや品質も考慮した上で業者を選びましょう。
クリニックもオリジナリティを大切に
クリニックだからといって、内装を「シンプルで無難なデザイン」にまとめる必要はありません。
患者様の安心感やスタッフの働きやすさを追求しつつ、予算内でオリジナリティのあるクリニックを実現するためのポイントは多数存在します。
適切な内装業者を選び、無理のない予算管理、そして計画的に進めることで、理想的なクリニックを実現できるでしょう。
LARGOはこれまで店舗デザインで培ってきたノウハウを、クリニックの内装デザインでも活かすことができます。
「オリジナリティのあるクリニックを開業したい」とお考えの方は、お気軽にご相談ください。
株式会社LARGO（ラルゴ）は、東京都を中心に全国各地の美容室・サロン・飲食店・病院・オフィス・クリニックなどの店舗空間デザイン・内装設計・施工・工事を行っております。
新規開業、リニューアルをご検討中の方や、店舗のコンセプトにお悩みの方は、ご相談も受け付けておりますので、お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
