株式会社LARGO代表。東京都を中心に全国各地の美容室・サロン・飲食店・病院・オフィス・クリニックなど店舗の空間デザインを行うデザインスタジオ。ジャンルを問わず様々な分野の空間をプロデュースしています。
この記事を読んでいるあなたは、
オフィス物件で美容室が開業できないか調べている
ビジネスパーソンに好まれる内装デザインを知りたい
オフィス街で美容室を開業する際の付加サービスを検討している
上記のように考えているかもしれません。
美容室なのにオフィス物件?と思われる方も多いかもしれませんが実はオフィス物件というのは、美容室として開業しやすい物件といわれています。
その理由が
- 物件の流通数が多い
- 街の中心にあることが多い
- 必要なガス、給排水、電気設備などが整っている
- 原状回復されている物件が多い
などです。
しかし立地、価格など理想のオフィス物件が見つかったとしても、テナント内に給排水設備がなかったり、ガス設備が無いなどの理由で、美容室として物件を借りるのを諦めた経験を持つ人は少なくないと思われます。
オフィス物件だから設備が・・・と、諦めるのはまだ早いです!
今回は「オフィス物件を美容室として内装→開業する裏ワザ」について紹介したいと思います。
店舗設計・内装デザインの株式会社LARGO(ラルゴ)
オフィス物件を美容室として借りるという裏技
設備が無い…ここで諦めてしまうと格安、好条件な美容室の物件とは一生出会えません。
テナント内に必要設備が無くても、可能性はまだ残されているのです。
例えば以下のようなケースが在り得ます。
①テナント内に排水管設備がない
一見するとそれだけで諦めてしまいがちなのがテナント内に排水管が無い場合。
美容室にとっては排水管が無いのは致命的ですが、実はこれも手段が残されています。
例えば、共用部にあるトイレから排水をもってくる方法、外壁に面する壁に排水管用の穴を明けて、外部の排水管につなぎ込む方法、ひとつ下の階の天井裏に排水をコア抜きし、ビル全体の縦に通っている排水管に結び込むなどなど。
プロから言わせると、やり方は物件によって様々ですが手段は残されています。
②テナント内にガスが通っていない
ビル自体にガス管が通っていない場合は引き込みから必要になりますが、それでも格安なオフィス物件を借りられることを考えると、長い目で見るとお得になることが多いです。
何年くらいその美容室を運営するのかをざっとでも良いので計算してみると、数ヶ月で元が取れてしまうことも。
また、ガスの代わりに貯湯式の電気温水器を使う方法も残されています。
動力という種類の電気を大量の使うのですが、もしビルにその必要容量の動力が余っていたとしたら、ガスを使用しなくてもシャワーのお湯を確保することができるのです。
③テナント用の給水管の口径が13mmしかない
給水管が13mmというのは家庭に引き込まれている口径と同じです。
実は13mmですとシャンプー台はせいぜい1台しか設置出来ません。
さすがにシャンプー台1台でまかなえるお店は少ないでしょう。
この条件で仮にシャンプー台を2台以上設置したいとなると、水量と水圧が足りず美容室の運営は不可能という判断になってしまいます。
しかし、水量を確保する為に水を貯めるポンプを設置し、且つ水圧を確保する為に圧送ポンプを設置すれば、実は簡単に問題は解決される場合が多いのです。
④電気容量が足りない
美容室には電灯と動力という2種類の電源が必要です。
ただその両方が必要容量を確保出来ない場合も多々あります。
その場合、ケース②でもふれましたが、ビル全体の電気容量をビル管理会社もしくは電気主任技術者というビルが契約している電気保安のための責任者に調べてもらい、余裕があるのであれば幹線の引き換えをしてしまえば、電気容量は必要分を確保出来てしまいます。
また、照明関係を全てLEDにしたり、ドライヤーを1席で1台専用に使用するのではなく、2席で1台を使う様に使用制限をかけることで電気容量を減らすのも有効な手段の一つです。
⑤設備も全て整っているが、面積が広すぎる
オフィス物件は総じて面積が広い場合が多いのです。
これは不動産屋の方に頑張ってもらうしかないのですが、テナントを2つに割ってもらい、片方を借りるという方法があります。
紹介しておいてなんですが、これはほとんどの場合許可されませんが、ビルオーナーによっては空きの状態を少しでもなくしたいという心理が働きますので、まれに承認されるケースがあります。交渉の余地はあると思います。
インフラ以外にも!オフィス物件で美容室を開業する際に注意すべきポイント
インフラや設備の問題が解決できたら、次は法律や申請などもクリアすべき課題があります。
用途変更の申請
オフィス物件を美容室に変更するためには、地方自治体に用途変更の申請をする必要があります。
建築基準法に基づく申請で、火災予防や避難経路などの基準を満たしていなければ承認されません。
詳細な手続きは地域や物件によって異なるため、事前に専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。
消防法の遵守
美容室は火災のリスクがあるため、消防法に基づく安全基準を満たす必要があります。
消防署への届出や、消防設備の設置、定期的な点検が求められます。
建築基準法の遵守
建物の構造や設備が建築基準法に適合しているか確認し、必要に応じて改修工事を行う必要があります。
契約条件の確認
賃貸物件の場合、オーナーとの契約条件で美容室の営業が許可されているか確認する必要があります。
防音対策
オフィスビルは、周囲の他のテナントへの騒音を考慮する必要があります。
防音対策をしっかりと行いましょう。
環境もチェック
駐車場や駐輪場、周辺施設など、利便性も確認しておきましょう。
ビルの雰囲気や日当たりなど、快適に営業できるかも大切なポイントです。
ターゲット層に合った内装デザイン
オフィス物件がオフィス街にある場合、周辺で働くビジネスパーソンが仕事帰りに立ち寄るケースも少なくないでしょう。
ビジネスパーソンをメインのターゲットにする際に、好まれる内装デザインとサービスをご紹介します。
人気の内装デザインテイスト
モダンスタイル
シンプルで洗練されたデザインは、クリーンで明るい印象を与えます。
リフレッシュしたいビジネスパーソンにも、スタイリッシュな雰囲気が好評です。
ナチュラルスタイル
木材を使用した温かみのあるデザインは、自然を感じさせ、リラックスできる空間を演出。
心地良い雰囲気は、日々のストレスを和らげます。
インダストリアルスタイル
コンクリートや金属素材を活用したデザインは、スタイリッシュで都会的な印象を与えます。
力強さとモダンさが融合した空間は、特に若いビジネスパーソンに人気があります。
ミニマリストスタイル
余分な装飾を省いたシンプルなデザインは、すっきりとした空間を作り出します。
このスタイルは、日々の雑多な情報から解放されたい人に好評です。
ラグジュアリースタイル
高級感のある素材や装飾を用いたデザインは、エレガントで上品な印象を与えます。このスタイルは、特別な日のケアや、ちょっとした贅沢を楽しみたい顧客に適しています。
ビジネスパーソンに嬉しいサービス
クイックサービス
ビジネスパーソンは時間が限られているため、短時間で完了するヘアカットやスタイリングサービスは大変重宝されます。
例えば、30分以内で仕上げるクイックカットや、仕事の後でも気軽に利用できるドライカットなどが人気です。
夜間営業
仕事終わりの時間帯に利用したい人にとって、平日の夜遅くまで営業している美容室は特に便利です。
20時や21時までの営業時間は、仕事で忙しい人々にとって利用しやすいポイントです。
リラクゼーションサービス
一日の疲れを癒すヘッドスパやマッサージなどのリラクゼーションメニューは、ストレスを感じるビジネスシーンで活躍する人々にとって特に喜ばれます。
心地良い香りとマッサージでリフレッシュできるため、リピーターになるお客様も多いです。
Wi-Fi環境の提供
待ち時間を利用して仕事のメールチェックや情報収集を行いたいお客様にとって、無料で使えるWi-Fi環境は非常に便利です。
これにより、美容室での待ち時間も有効に活用できるため、忙しい人々には大変ありがたいサービスです。
ドリンクサービス
施術中や待ち時間に提供されるコーヒーやハーブティーなどのドリンクサービスは、一日の疲れを癒す小さな楽しみです。
特に、カフェスペースでのドリンク提供は、美容室での時間をより特別なものに変えてくれます。
諦めずに専門家に相談してみよう!
いかがでしょうか?せっかく自分の理想の美容室にあった物件があったのであれば、設備を理由に諦めたくない、オフィス物件だから仕方ない、と考えずにまずはどうにか出来ないかを考えてみてください。
是非内装のデザインと合わせて設備や物件の知識が豊富な内装業者に相談してみてください。
LARGO(ラルゴ)は、美容室の内装工事の実績が豊富な会社です。
過去の内装デザインは事例紹介ページでもご覧いただけます。
美容室の内装について様々なご相談を受け付けておりますので、お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
株式会社LARGO(ラルゴ)は、東京都を中心に全国各地の美容室・サロン・飲食店・病院・オフィス・クリニックなどの店舗空間デザイン・内装設計・施工・工事を行っております。
新規開業、リニューアルをご検討中の方や、店舗のコンセプトにお悩みの方は、ご相談も受け付けておりますので、お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。